サイトの現在地

前のページへ戻る


ここから本文です

道標(No.269)2021年3月19日

○あはき国家試験
令和3年2月27日(土)、28日(日)に第29回あん摩マッサージ指圧師国家試験、はり師国家試験、きゅう師国家試験(以下あはき国家試験と表記します)が行われました。今回のあはき国家試験から問題数が増え、あん摩マッサージ指圧師国家試験は150問から160問、はり師及びきゅう師国家試験は160問から180問へと変更されました。
さて、今回は先日行われた第29回国家試験で実際に出題された問題を紹介します。

問題39 血液検査所見で炎症の指標となるのはどれか。
   1. CRP
   2. LDH
   3. γ-GTP
   4. アルブミン
正解:1
教科名:臨床医学総論
解説:
1のCRPは体内で炎症が起きたり組織細胞に障害が起こると上昇する。したがって、1が正確となる。
2のLDHは主に肝臓、心臓、腎臓、骨格筋に異常が生じると、血液中に流れ出るため,
数値が高くなる。
3のγ-GTPはお酒を飲み過ぎると上昇する。
4のアルブミンは肝臓の異常で減少する。

問題 112 菱形筋の緊張を有する肩こりに対して局所施術を行う場合、最も適切な経穴はどれか。
1.風門
2.天宗
3.肩中兪
4.膈兪
正解:1
教科名:東洋医学臨床論
解説:菱形筋の部位にある経穴を選択する。なお、菱形筋は第6頸椎から第4胸椎棘突起、肩甲骨内側縁にある。
1の風門は、菱形筋、僧帽筋、脊柱起立筋が関与する。したがって、1が正解となる。
2の天宗は、棘下筋が関与する。
3の肩中兪は、僧帽筋、肩甲挙筋が関与する。
4の膈兪は、僧帽筋、脊柱起立筋が関与する。

これらの問題には専門用語が多数含まれています。読み方や用語の意味など詳しく知りたい方は理療科教員までお尋ねください。

 

○令和2年度の職場見学・体験、現場実習等協力事業所一覧
 高等部普通科、高等部専攻科保健理療科の生徒が一年間を通して、校外で学習した事業所や施設の一覧です。卒業生が就労している事業所や、働く力を身に付けるための学習に協力していただいた事業所になります。今年はコロナ禍の影響もあり、事業所の数は前年度に比べて大幅に減少しましたが、それぞれの生徒が、実際の仕事の様子を見学したり、体験したりすることを通して、自分の興味・関心を広げたり、将来をイメージしたりする良い機会になりました。
No.、事業所名、所在地の順に記載する。
1 フレアス在宅マッサージ秋田 秋田市広面
2 株式会社 スクールファーム河辺 秋田市河辺
3 コメリパワー 卸町店 秋田市卸町
4 レイス治療院(Green-Room株式会社) 宮城県仙台市
5 株式会社ナイス ナイス土崎店 秋田市土崎
6 フレアス在宅マッサージ仙台 宮城県仙台市

 

【今年度を振り返って】
今年度は、コロナ禍という状況の中、就労に直結する専攻科保健理療科の職場見学や普通科の現場実習を除き、様々な行事や予定されていたイベントが中止、あるいは延期、縮小となり、当初予定されていたスケジュールはほぼ全面的に見直しを余儀なくされました。そのため、校外での学習は2学期から実施可能になりましたが、理療科では昨年度まで継続していた校外臨床実習や敬老マッサージなどのほか、校内の臨床実習も見合わせました。しかし、実技の授業ではフェイスシールドを着用するなどの感染予防策を講じ、教師が患者役となって、よりよい施術を目指すことに十分な時間を使いました。
このような状況下ではありますが、卒業生も一般就労や福祉サービスを利用した事業所の利用が決まり、それぞれの道を歩んでいくこととなりました。これからの活躍を期待しています。
さて、最終的に「進路決定」に結びつきましたが、その陰には、本人たちの努力がありました。具体的に言えば、それぞれの生徒は、学年の早い段階で進路希望を見定め、学校で計画的に行っている職場見学や体験、定期実習に加え、自分で情報収集をして見つけた企業の見学を行ってきたということです。そのように体験的な進路学習に関わらせていただいた積み重ねの結果が「決定」につながったのだと感じています。また、物理的な環境や、利用者さんとの関わり、事業所の理念などを事前に実感する経験はとても大切であり、視覚障害の方の理解を啓発していく良い機会であったと感じています。今後も児童生徒のニーズに寄り添った進路学習が展開できるよう努めていきたいと考えています。
本年度の「道標」は今号が最後となります。保護者の皆さまには、職場体験、実習等において、多くの御協力をいただいたことに感謝申し上げます。今年度は実施できなかった様々な行事や見学などについても、来年度は方法を考えて情報提供できるようにしていきたいと考えております。こうした事柄を踏まえ、今後も「道標」の内容が充実するように努めていきたいと考えております。1年間、ありがとうございました。

 

本文はここまで

このページの先頭へ戻る