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クローバー3号(8月28日)

視覚支援機器等の入手方法をご存じですか?
 視覚に障害をもつ方の多くは、見えにくさを補うために様々な視覚支援機器を活用しています。
 新聞や書類などの文字の拡大や、名前などの文字の記載時にも役立つ拡大読書器を購入する場合の例を紹介します。
 ① お住まいの自治体、福祉担当課へ問い合わせます。
 ② 日常生活用具を取り扱っている業者へ問い合わせます。
 ③ 業者から取り寄せたカタログから拡大読書器を選定します。
 ④ 製品のカタログ・業者の見積もりを自治体の福祉担当課へ提出します。
 ⑤ 給付決定までの期間は自治体により異なりますが、約2週間~1か月です。
 ⑥ 福祉担当課より個人へ「日常生活用具決定通知書」が届きます。
 ⑦ 業者より個人へ納品・支払いです。
 ※ 自治体によって細かい部分が違うことがありますので、詳しくは、お住いの自治体にお問い合わせください。
 ※ 視覚障害者で身体障害者手帳1・2級をお持ちの方は、日常生活用具購入時に費用の一部が控除されます。
 ※ 義眼・遮光眼鏡・弱視眼鏡(掛けめがね式・焦点調節式)を購入する場合は、医師の意見書が必要となります。

 

新聞「点字毎日」の紹介
 毎日新聞社が発行する、点字版と活字(普通文字)版の週刊新聞です。1922(大正11)年に創刊され、視覚障害者に関係する福祉、教育、文化、生活など様々な分野の情報を独自に取材・編集され ています。たくさんの役立つ情報が掲載されており、本校 でも、職員の親睦会費で購入し、職員の情報源として活用 しています。
 点字版:A4判60ページ(年間購読料2万円)
 活字版:タブロイド判12ページ(年間購読料13,094円)
 *いずれも送料込み。

 

拡大教科書とデジタル教科書の紹介
 視覚障害児童生徒が使用している教科書をご紹介します。
 視覚障害のある児童生徒が使用する教科用図書には、点字教科書と拡大教科書があります。一般の検定教科書を補助具の使用や距離の調整で、そのまま使う弱視児童生徒もいます。令和元年度から、必要に応じ学習者用デジタル教科書の使用が認められました。
 

「拡大教科書」とは ~文部科学省ホームページから~
 「拡大教科書」とは、弱視 児童生徒のために検定済教科書の文字や図形を拡大等して複製し図書として発行しているものです。内容は一般の教科書と同じですが、単純に文字や図形を拡大したものではなく、文字の拡大や書体(フォント)の変更、図版や表の拡大や色の調整、コントラストの調整など、見やすくするための様々な配慮がなされています。義務教育段階では文部科学省が定めた標準的な企画に準じて、1教科につき、①A5判18ポイント ②B5判22ポイント ③A4判26ポイントの3種類が作成されることが多いです。
 なお、「拡大教科書」は、ボランティア団体等の個人が発行しているもののほか、出版社等の企業や社会福祉法人で製作・発行しているものがあります。

 

「デジタル教科書」とは ~文部科学省ホームページから~
 新学習指導要領を踏まえた「主体的・対話的で深い学び」の視点からの授業改善や、特別な配慮を必要とする児童生徒等の学習上の困難低減のため、平成30年に学習者用デジタル教科書を制度化する「学校教育法等の一部を改正する法律」等関係法令が公布されました。これにより、平成31年4月から、一定の基準の下必要に応じ学習者用デジタル教科書を紙の教科書に代えて使用することができることとなりました。紙の教科書と違い、音声や画像を再生することができ、瞬時に文字の色や背景色を変えられるなどのメリットもあります。
 拡大機能:画面を大きく拡大して見ることができる。
 音声再生機能:詩の朗読や英語の読み上げや発音などを聞くことができる。
 アニメーション機能:アニメーションや動画を見ることができる。
 参考資料機能:教科書紙面にはない画像や資料を見ることができる。
 書き込み機能:線や文字を書いたり、ノート、カード等に考えを書いたりできる。
 作画、描画機能:画面上で、図を動かしたり数を変えて調べたりすることができる。
 文具機能:画面上で、分度器やコンパスなどを使うことができる。
 保存機能:画面への書き込みなどを保存し、また、見ることができる。
 正答比較機能:正解と自分の答えを比べたり、発音を音声認識し自動チェックしたりできる。 

 

役立つサイト ご活用ください。
① 動画サイト ユーチューブ「ニポラチャンネル」→(「ニポラチャンネル」で検索)
 日本ライトハウス情報文化センター職員の松本一寛さん(全盲)が画面を提示しながら、iPhoneの使い方を丁寧に説明してくれています。見えない・見えにくい方のための基本設定、発信・着信、文字入力といった基本的な内容や、「ボイス・オブ・デイジー5」による音声デイジー図書の利用法の他、拡大読書器などが取り上げられています。同センターで行われていた講習が新型コロナウィルス対策でできなくなったため配信を始めたもので、とても具体的で分かりやすいものでした。不定期配信ということですが、少しずつ内容が増えていっており、今後はパソコン等の使い方や便利グッズの紹介も予定されているようです。
② 「視覚障がい者ライフサポート機構“viwa“」→(http://www.viwa.jp/p/blog-page.html
 当事者が視覚障害のある人やその家族、視覚障害関係の仕事に従事されている人たちの困り感を解決するため、自分たちのノウハウを紹介しています。学校・就職から趣味・余暇までいろいろなテーマで工夫や体験が紹介されています。質問・相談や取り上げてほしい内容のリクエストも受け付けています。

 

本の紹介
 『「お手伝いしましょうか?」うれしかったそのひとこと』
 文:高橋うらら 絵:深蔵  発行:講談社  1450円+税
 視覚・聴覚障害者、車いす使用者、高齢者等、さまざまな「困っている人」と街で出会った時の対応の仕方を、当事者のインタビューを交えながら紹介しています。路線バスの学習時、本校の全盲の児童がテレビのインタビューで言った「わたしも勇気を出して声を出して聞くので、みなさんも勇気を出して声をかけてください。」そんなちょっとの勇気が、住みやすい社会を作るのだと改めて感じさせられました。
 ちょっとの勇気で誰でもできることが詰まっている、おすすめの本です。

 

御相談のお問い合わせは
 秋田県立視覚支援学校 ロービジョン支援センターへ御連絡ください。
 相談支援担当 長崎雪子・坂本由起子・渡部麗子・銭谷寿・佐藤友紀子

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