1 聴覚障害とは?

 

「聴覚障害」は聞こえの程度によって、軽度・中等度・高度難聴と分類されます。

まずは、「聞こえの仕組み」から見ていきましょう。(図1)

 

(出典:IPA 教育用画像素材集サイト より)

音は外耳道を通って、突き当たりの鼓膜を振動させます。その振動が耳小骨(ツチ、キヌタ、アブミ骨)を通じて、蝸牛に伝わります。蝸牛では、伝わった音を感じ取り、電気信号に変えます。その信号が聴神経を通じて脳に伝わっていきます。そのとき初めて、「音が聞こえた」と認識するのです。

難聴には「伝音性難聴」(耳小骨までの「音を伝える部分」に障害がある場合)と「感音性難聴」(蝸牛以降の「音を感じる部分」に障害がある場合)、「混合性難聴」があります。

また、聴覚障害には、補聴器がなくても大体会話が分かる程度から、まったく音が聞こえない程度まであります。

 

 

 音の高さを周波数(ヘルツ:Hz)、大きさを強さ(デシベル:dB)に対応させています。人の声の周波数は100~8000Hzの中に分布しています。強さのめもりは、dB(デシベル)を使います。0dBは音がない状態ではなく、普通の人に聞こえる一番小さい音を基準にしています。健聴の人は90dBくらいでうるさくなり、120dBくらいになると耳が痛くなります。

補聴器は、40dB程度の軽度難聴から必要になります。難聴が重くなると、ことばの聞き取りが難しくなり、ことばの学習や教科の勉強に多くの努力や周囲の支援が必要になります。先天性あるいは乳幼児期の難聴の場合は、時期や障害の程度、医療や教育においてどのように対応したかによって、言語発達やコミュニケーション能力、社会性や情緒など精神的な発達の面に個人差や課題が生じます。また、中途失聴(言語獲得をした後に両耳の聞こえを失うこと)の場合は、疎外感や自信喪失などの悩みが生じやすいと言われています。

 

 

 

(参考:バリアフリーの本 3 「耳に障害のある子といっしょに」偕成社 /「聴覚活用の実際」財団法人聴覚障害者教育福祉協会/「難聴児はどんなことでこまるのか?」難聴児支援教材研究会)

 

はじめに戻る